⚫︎WebマーケティングAIの未来「基本編」

マーケティングAIとは？：
MA（マーケティングオートメーション）とは、顧客開拓におけるマーケティング活動を可視化・自動化するツール。
見込み顧客のデータを一元管理し、業務の効率性を高めている。
そんなMAの領域にAIの力が加わると、「見込み顧客のデータの分析」、「分析結果をもとにした集客施策提案」が可能になる。

マーケティングにAIを活用するメリットは？：
マーケティングにAIを活用する代表的なメリットが、同業務に欠かせない分析・予測といった業務を大幅に効率化できること。
AIは大量の情報を識別する識別系という機能や、情報をもとに思考を行い予測・判断を行う予測系という機能が備わっており、人に代わって処理や作業を行うことが可能。

★全ての仕事をAIが代替できるわけではない。
AIはデータの収集や分析を得意とし、個別の顧客に合わせた広告設定やマーケティングを提供できる。
またAIは自動化を可能にし、マーケティング活動の効率化や予測能力の向上などが可能となる。
一方で、企画を一から立案したり、詳しくまで人の行動理由を考えたりする力が、AIにはない。
自身の専門性を高めるために、AIや機械学習に関する知識やスキルを習得し、AIが自動化できない創造性や戦略的思考など、人間の持つ強みを生かす考え方が重要。

＜Webデザイナーとしての具体的な行動＞
◼︎Webマーケティングの知識とスキルを磨いてみる
デジタルマーケティングの世界は日々進化しており、新しいツールや戦略が次々と登場している。
最新のトレンドやスキルを学び続けることで、他のデザイナーと差をつけることができる。
また、データ解析やSEO、SNSマーケティングなど、幅広い分野の知識を持つことで、より効果的なキャンペーンを展開することが可能になる。

■一連のマーケティング業務を経験する
広告のプランニング、ターゲットの設定、キャンペーンの実施、結果の分析など、マーケティングの業務は多岐にわたる。
一連の流れを理解し、全体を見ることのできるWebマーケターの市場価値は高い。
また、決まった1つの業務ではなく、幅広く異なる業務を経験することで、自分の得意分野や興味を持つ分野を見つけることができ、キャリアの方向性を明確にする手助けにもなる。

■Webマーケターをマネジメント、ディレクションする立場になる
Webマーケターとしての経験を積むことで、次第にチームのマネジメントやディレクションの役割を担うことが求められることがある。
この立場になると、単に業務をこなすだけでなく、チームの方向性を決めたり、メンバーの育成を行ったりする責任が増えてくる。
リーダーシップを発揮し、チーム全体のモチベーションを高めることが求められるため、コミュニケーション能力や人間関係のスキルが不可欠。
また、ビジョンを明確に伝え、チームを一つの方向に導く力も必要とされる。
マネジメントやディレクションの役割を果たすことで、Webマーケターとしてのキャリアをさらに高めることができる。

★AIの得意と苦手
得意：

苦手：絵を描くことや作曲といった「クリエイティブな仕事」が挙げられる。
クリエイティブな作業はゼロの状態から新しいものを生み出したり、人の気持ちを扱う仕事だから。
そのため、今後の未来においてクリエイティブ業界は将来性が非常に高い業界だと言える。

+α：人工知能（AI）には大きく分けて3種類ある

ルースベース型AI	人間が「こう来たらこう返す」というルール（人間の経験によって得られた知見をもとにつくられたルール）を決めて、それを一つずつコンピューターに教えこんで処理させていくタイプのAI。 例えば、多数の種類の動物の画像の中から猫の画像を判別させたい場合、「耳がここについていて、目はここで、口がここについていたら、猫と判断せよ」などと機械に細かくルールを教え込んで判断させる。 着目すべき特徴と、それを判断する際のルールを教え込むということ。
機械学習型AI	答えを出すために着目する特徴だけ人間が指定して、その特徴を判断に使う際のルールは機械自身が見つけてくれるタイプのAI。 例えば、「耳と目とひげという特徴に着目せよ」ということだけ機械に指示して多数の写真（ただしそれぞれが猫か否かのタグ付けはされている）を渡せば、その特徴をどのようなルールで使って判断していくかはAIが自動的に学習してくれる。
ディープラーニング型AI	答えを出すために着目する特徴すら機械が抽出してくれるタイプのAI。 例えば、多数の写真（ただしそれぞれが猫か否かのタグ付けはされている）を機械に渡しさえすれば、どの特徴に着目すべきかということから、その特徴をどのようなルールで判断すればいいかということまで判定してくれる。

⚫︎WebマーケティングAIの未来「技術編」

＜AIの使い方にアイデアを＞
例えば、印刷技術だけで言うと実は20年以上前にパーソナライズは可能になっていました。
ただ、その使い方が「文章に個人名を入れる」「ポイント残高を個別に記載する」レベルに留まっていた期間が長い。
一方で、最近ようやく表現をパーソナライズした好事例が出始めている。

★AIの使い方ポイント
「人の心を動かす力」が必要
パーソナライズされたものを目にしたとき、消費者は自分の情報がどこから取られているのか、どこまで取られているのかが気になってしまって、不安になる。
今後はそのようなパーソナルデータをどう扱っていくのかが課題と言われている。
いきなり「○○様へ」と自分の名前が入ったDMを見て、送り手の企業から名前で呼ばれるような関係ではないと感じた消費者からクレームが出たという事例もある。
逆に、取引関係のある企業から送られるDMであれば、名前が入っていないと冷淡に感じることもある。
つまり、情報の送り手と受け手の距離感を測っておく必要がある。

テクノロジーとクリエイティブの共存が鍵
コピーライターが複数のバリエーションのコピーを書いて、それぞれをテクノロジーで分析してターゲットごとに振り分けてチューニングしたら、いいクリエイティブを効率的に活用できる。
AIの得意分野は、そういったチューニングや過去の事例と照らし合わせて何かを予測すること。
全く事例のない部分は、まだAIにとっては難しい領域なので、クリエイターにはその部分を担ってほしい。
クリエイターとAIは、お互いの価値を高め合えるような存在になるはず。

◼︎業界の動き

+過去学んだAdobe FireflyもAIの活用事例！

⚫︎WebマーケティングAIの未来「業務編」

◼︎Webマーケティングの今後のトレンド
引き続きインバウンド型のアプローチがより進化していくと考えられる。
それとともに人工知能（AI）の発展がマーケティングにも影響を与えることが予測される。
膨大なデータを集計し、解析改善することができるAIは、以下のような事例において今後もますます活用されていくこととなる。

・DM：AIが顧客にあった商材を選び、パーソナライズされたDMを送る。

・広告：AIによる広告運用ツールは、運用レポートを解析することにより、広告の最適な運用方法をアドバイスする。

・SEO：AIによるSEOツールは、Webサイトを常時監視することにより、検索順位が低下した際には即座にSEO対策を施す。

・アクセス解析：AIによるアクセス解析ツールは、Googleアナリティクスの運用を自動的に行い、サイトの改善点を指摘する。

・Web接客：AIによるWeb接客ツールは、オンラインショップでユーザーの質問に答えながら、ユーザーに最適な商材を選ぶ。

・マーケティングオートメーション：AIによるマーケティングオートメーションは、見込み顧客の見込み度合いを的確に測定し、さらにそれを高める施策を提案することができる。

・HTML+CSSコーディング業務はAIに代用される

★「設計力」には人間の力が必要
現段階で、AIが実用に足る品質のものを制作できるようになってきた。
また、広告効果予測についても、複数の高精度のAIツールが登場している。

ただし、AIは人間の力なくクリエイティブを一から制作できるわけではない。
たとえばバナーの価値は、ターゲットとなるユーザーにクリックしてもらうこと。
ユーザーの特徴を把握し、商品内容が的確に伝わるための表現を考える「設計」部分は、これからも人間が行わざるを得ないだろう。
クリエイターやマーケターが広告の全体を設計し、その設計に基づいてAIがパーツを制作する、というように、役割が変化していくと考えられる。
この「設計力」をどう身につけられるかが、これからのクリエイターやマーケターにとって、重要な課題となる。