<概要>
⚫︎デザインという仕事について
⚫︎ポートフォリオとは?
⚫︎構成のまとめ方について
<講義のまとめ、ポイント、感想など>
【デザインとアートの違について】
アートとは、芸術またはアートとは、表現者あるいは表現物と、鑑賞者が相互に作用し合うことなどで、精神的・感覚的な変動を得ようとする活動を表す。
文芸、美術、音楽、演劇・映画などが、芸術の諸分野である。
旧字体では藝術。
ーウィキペディア
★アートの語源
artはラテン語のアルスars、ギリシア語のテクネーtechnに由来し、「学問」と「技術」の二つの意味を内包していた。
漢語「藝術」は「後漢書 孝安帝紀」に用いられ、「学問」と「技芸」をさしていた。
★アートと芸術は=、≒とされているが、現代の私たちにとっては受け取り方は若干違うのが現状。
私のイメージ:芸術の中にアートが内包されている。
デザインとは目的設定・計画策定・仕様表現からなる一連のプロセスである。
すなわち人・ユーザー・社会にとって価値ある目的を見出し、それを達成できるモノゴトを計画し、他者が理解できる仕様として表現する、この一連の行為をデザインという。
ーウィキペディア
★デザイン(英:design)とは、「美しさ」や「使いやすさ」などの狙いを実現するために創意工夫すること、および、その創意工夫の成果を反映させた見た目や機能のあり方のこと。
多くの場合「図案」「模様」「設計」「造形」「構想」などと言い換えられる意味合いで用いられる。
一方で、現在では広義の意味で捉えられ、美しさや使いやすさなどを実現するために創意工夫した見た目や機能のあり方のこと、として広く用いられている。
「デザイン」とは、「課題解決のための表現方法」として、ソリューションの一つと捉えている当事者がほとんど。
★デザインの範囲
モノを形にするまでにあれこれ思考を巡らし、計画することもデザインの意味に含まれる。
物を作るような行為に限らず、仕様や計画、活動
なども含めて創造的な行為を行うことも「デザイン」と呼んでいる。
【では、アートとデザインの違いは何か?】
大辞林によると
・アート(芸術)の定義は「特殊な素材・手段・形式により、技巧を駆使して美を創造・表現しようとする人間活動、およびその作品」
・デザインの定義は「作ろうとするものの形態について、機能や生産工程などを考えて構成すること」
と、2つの基本の定義が見られ、デザインは計画から成り立ち、アートはより多くの感情と、より少ない考えから成り立っているようにみえる。
さらにアートには天性からなりうるスキルを必要とし、デザインは習得することが可能であるととることもできる。
→「問題解決と自己表現の違い」
問題解決がデザイン、自己表現がアート
・人の気持ちや心を動かす作品すべてがアート。
絵画や彫刻のような目に見える物だけではなく、音楽などもアートに分類される。
・デザイン思考とは、ユーザーが自分でも気が付いていない潜在的なニーズを追求し、その課題や願望を解決・実現に導く思考法。
従来のビジネスで多く活用されてきたロジカル思考や、クリエイティブでユニークな発想を生み出すアート思考とは重視する点やゴールが異なる。
違いについては以前も講義で学びましたが、よりデザインの勉強を深めてきた現在、その捉え方や実感が変わった(より深く理解できるようになった)、そして当事者(というにはまだ未熟ですが)共感できるようになりました。
★より理解を深めるためのQ&A
Q. デザインするを日本語で何といいますか?
A. 『意匠(いしょう)』です。
① 工夫をめぐらすこと。
②形・色・模様などをさまざまに工夫すること
Q. デザインが大切なのはなぜですか?
A. デザインは、人々が身の回りの環境や社会の状況を知る上でカギとなる重要な情報です。
そして、企業にとっては組織の理念や文化を世の
中に伝えていく「コミュニケーション手段」でもあります。
例えば海外旅行に行ったとき、私たちは道ゆく人の服装や街並み、建築、食事などを見て、そのデザインから現地の文化を理解しようとします。
Q. デザイナーはどんな人が向いていますか?
A. そのうえで、オリジナリティを出せる柔軟な発想力、美的感覚、時代感覚があると、デザイナーとして成功しやすいでしょう。
仕事は一見華やかに見えますが、実際には細かい地味な作業も多いです。
手先の器用さや緻密さ、計算能力、我慢強さが求められます。
また、自分のデザインやアイディアをクライアントに主張するための説得力もあるといいでしょう。
Q. デザインはどこまでがパクリですか?
A. 明確な定義はありません。
特にWebデザインはレイアウトが似ているだけでパクリっぽく見えてしまうので、さらに定義が曖昧になります。
最終的な結論は「誰が見てもこれは似すぎていると思うか」という、非常に感情的な視点になってしまうのです。
また盗作にも明確な基準がありません。
つまり「なんとなく似ている」「作品の○%以上の類似性が認められる」からといって即盗作とはならないのです。
Q. 二次創作はどこまで許される?
A. 原著作物の著作者には、原著作物およびその題号(タイトル)の同一性を保持する権利が認められています(著作権法20条1項)。
これを「同一性保持権」と言います。
著作者の意に反して、原著作物を改変して二次創作を行うことは、著作者の同一性保持権に対する侵害行為に該当し、著作権法上禁止されています。
★NFTアートのブロックチェーンについて
NFTアートとは:
Non Fungible Token(ノン-ファンジブル トークン)の略称で、直訳では非代替性トークンを意味する。
改ざんが困難なブロックチェーン上で発行および取引されるデジタルデータの一種であり、鑑定書や所有証明書付きであるのが大きな特徴。
固有のデジタルデータを作成でき、資産価値を付与することが可能となっている。
ブロックチェーンとは:
仮想通貨などですでに使われている技術。
ネットワーク上にある端末同士をダイレクトに接続し、暗号技術を用いて取引の記録を分散的に処理・記録するデータベースの一種。
ブロックと呼ばれる単位でデータを管理することに加え、それを鎖(チェーン)のように連結してデータを保管する技術、仕組みを指す。
こういった技術が台頭することで、これまでの「デジタルアートは簡単にコピー・改ざんができるため作品としての資産価値が生まれにくい」という問題にアプローチできる。
現代アート作品の価値がより正確に評価されるようになると考えられている。
・自分の作品を販路に出すにはガス代(手数料)が必要なところが多い一方、NFT化だけなら無料でできる。
・ブロックチェーンは、すべての取引履歴が記録された巨大な帳簿のようなものと言われており、ネットワーク内の参加者が全員で取引の記録を分散して管理している。(分散型台帳)
・ブロックチェーンは改ざん耐性に加えて、障害に対する強さも持ち合わせる。
・一方で特定の管理者がいないため、誰が、いつ、どのような情報を台帳に書き込んだのかを明確にして共有し、偽造できないような形で保存・管理する必要がある点、複雑で改善されていくべき技術でもある。
【デザイナーにとって必要なスキルとは?】
分析力・デザイン知識・発想力・情報収集力・情報整理力・課題解決力などがある。
実は感覚的なものよりも、与えられた情報の中から知識や調査を経てカタチにしていく能力が必要とされる職業である。
★センスがいい≠優れたデザイナー。
★デザインセンスを磨くには?
01. 「自分の感性を見直すこと」
02. 「様々なデザインに触れること」
03.「相手(ターゲット)を考える」
04.「単純に考えれるように整理する」
05.「デザイナーの思考法を参考にする」
アーティストではないので、内省・自分と向き合うだけではデザイナーのお仕事は成り立たない。
流行や時事をしっかりとキャッチし、日常の中でデザインやデザインの力による影響を見つける、他者との感覚のすり合わせを行う。
「人と共存する」「人に寄り添う」「人のために技術を使う」ということ。
上記を大切にしていくことがデザインセンスを磨くことだと感じました。
★デザインの周りの言葉たち

【デザインの「言語化」】
デザイン=問題解決。
では、問題解決力を磨く方法は?
→「デザインを言語化する」こと
言語化のためには、自分の頭の中にあることを、相手が分かるように整理しながらまとめて、分かりやすい言葉にして伝えること。
複雑な考えなどをシンプルにしていく論理的思考を意識することで言語化力が磨かれていく。
★言語化のメリット
①アイデアの一貫性を保つことができる
人間の記憶は非常に忘れられやすく、せっかく頭の中のアイデアを出しきったとしても、整理をしておかなければ自分の記憶にはなかなか残らない。
それを言葉として見える形で残しておくことで、思考のスタートからゴールまでを一貫してたどることができる。
なお物事を何度も反復すると、「思い出そう」という動作が脳内で作
業化され、記憶が長期的なものになる。
②自分の思考を客観視できる
思考や感情を客観的に把握することはとても重要な視点。
自分の思考や感情を言語化を通じて視覚化する方法のひとつが、「筆記開示」がある。
抱いた感情に対して「なぜそう感じたのか?」を書き出すことで、感情を客観的に捉えることができるようになる、主観を俯瞰して客観に変えることができる。
③要約力が身につく
要約力とはつまり、「ひとことで表現できる力」。
言語化能力が高まると、不必要な要素をどんどん排除して、アイデアの純度を高めていくことができる。
自分の思考や感情を自分自身が理解していなければ、相手へ正確に伝
えることはできない。
【デザイン論について】
ではデザインを言語化するという場面において、「何を言語化するのか」ポイントを整理してみると、これまで勉強してきた以下3つの項目に洗練される。
①レイアウト(配置)
②フォント(文字)
③カラー(配色)
これらを意識して日常の中でデザインを観察し、分析する。
それを言語化する。
その繰り返しを行うことでデザイン思考が高まり、デザインに落とし込むことを容易に行えるようになる。
そこにデザイン技術(ツールの扱いや実際に自分で①②③を行うこと)が加わることで、最終的なアウトプットのクオリティはどんどん高まる。