マーケティング活動と就職活動について

<概要>

⚫︎マーケティングとは
⚫︎マーケティング活動と就職活動
⚫︎業界の就職面接について
⚫︎本日のまとめ

商品やサービスが売れる仕組みを作ること。
さらに言うと、顧客のニーズを満たすために必要な企業活動全般を指す。
マーケティングの考え方は1900年代に始まり、時代とともに顧客が変化しマーケティングの戦略も変わっている。
一般的に宣伝戦略を指してマーケティングとされることが多いが、広い意味では商品開発から市場調査、戦略立案、さらには流通や販売後のサポートなども含む、いわば企業活動全般を指す言葉。

→マーケティング活動と就職活動はプロセスが同じ。
極端に言うと、自分を売り込むマーケティング活動が就職活動となる。

市場調査
・ネットなどの様々な媒体で求人検索し内容確認や調べたりする
・人材紹介/派遣会社と接触し相談やアドバイス等の支援を受ける
・説明会やセミナー等に参加して情報の収集をしてみる

商品開発
・自己紹介のための「履歴書」
・自身の実績を明確にする「職務経歴書」
・自己アピールのための作品や技術証明「ポートフォリオ」

広告宣伝
・人材紹介会社への登録や応募
・人材派遣会社への登録や応募
・その他求人媒体への登録や応募

販売促進
・自身の求職活動
・訓練校での活動
・その他各求人媒体での支援を受ける活動

営業
・応募書類(提案書)
・メールや電話でのやり取り(交渉やアポ取り)
・面接(プレゼンテーション)

販売
・自身の技術提供
・自身の時間提供
・自身の思想提供

販売後のサポート
・内定から勤務
・契約年数や勤務時間
・雇用形態

★「はやい」「やすい」「うまい」を超えた先にあるのは「ラグジュアリ」
要するにデザイナーというお仕事なら
「はやくなくてよい」=時間をかけて作って欲しい作品
「やすくなくてよい」=予算は必要なだけ使っていい作品
「うまくなくてよい」=独創的・個性的・唯一無二な作品
非現実である一方で、これが理想。
ここを目指すために、まずは「はやい」「やすい」「うまい」を極める。

【面接とポートフォリオについて】
面接は、基本的に人間と人間がコミュニケーションをする場。
また面接において時間のロスやツールの操作などに面接担当者の注意力が削がれることは、非常にもったいない。
ポートフォリオは、そのコミュニケーションを円滑に進めるためのツールであり、相手の環境やリテラシーにレベルに合わせるような親切心が大切。
また紙ポートフォリオは、何よりも「会話のリズムを途切らせる心配がなく集中できる」という強みがある。
当たり前であるが、緊張感の漂う面接現場では非常に重要で、これを徹底するだけでも、他の応募者よりもスムーズに面接を進めることができる。
Webポートフォリオの作成に注力するWebデザイナーは、どうしても紙ポートフォリオの作成が後回しになってしまうこともあるが、いざ転職を考える際は、しっかりと紙ポートフォリオの「必要性を認識」し作成に着手することをおすすめする。
つまり、「ポートフォリオはそもそも何のためにあるのか?」「面接でポートフォリオを提出することによって何を評価されたいのか?」を考えることが重要。

【紙ポートフォリオ作成のコツ】

①インパクトを大切に
紙ポートフォリオを採用担当者に見てもらえるのは面接の際のごく限られた時間であることを強く認識し、何十冊、あるいは何百冊といった多くの応募者の紙ポートフォリオを眺めている採用担当者の手を止めさせ、興味を持ってもらうことが必要。
自由にリンクをたどれるWebと違い、紙ポートフォリオは「表紙からページを順にめくる」ことを前提に作られており、できるだけビジュアルインパクトの強い作品を紙ポートフォリオの冒頭に載せるなど工夫する。
作品に対する自信とは別に、「最初に強いインパクトを与え、後に続く全体をじっくり見てもらえるようにする」という構成は、紙ポートフォリオならではの作成のコツ。

②レイアウトルールを統一する
各作品に添付するデータ(クライアント名、制作時間、制作環境など)の配置のルールは、必ず統一する。
基本的なことであるが、その方が採用担当者にとってわかりやすく、短時間で必要な情報を得たり、他の作品と比較したりするのに適していることは間違いない。

【ポートフォリオ作成の5つの要素】

1.自己紹介・プロフィール
クリエイターとしてのこだわり、信念、受賞歴、主たる実績、今までに経験したポジション、担当した業務などポートフォリオの冒頭には自己紹介を記載するのが王道。

<主な記載事項>
・これまで経験した業務やポジション
・特筆すべき実績や受賞歴
・クリエイターとしてのこだわり、信念、得意分野
・スキルアップのために実践している行動

2.スキルレベル
使用ソフト、対応できる言語などを、「Illustrator」「HTML」「CSS」」など、具体的なツール名や言語を挙げて、その使用歴やスキルレベルを端的に記載する。
ディレクター職の場合はツールや言語に言及できないケースも多いため記載がなくても構わないが、使用目的、頻度とともにオフィスソフトのスキルを記載してもOK。

<主な記載事項>
・使用可能ツール、言語の使用歴
・使用可能ツール、言語の使用頻度
・使用可能ツール、言語のスキルレベル

3.将来のビジョン
クリエイターとして目指している将来像、そのためにどのようなスキルを身に付けていきたいかなどを記載する。
応募企業で必要とされるであろう人物像や、応募職種で身に付くスキルがピックアップされていると評価を得やすくなる。
※1~3を1ページ、長くても1見開きで記す。

4.作品紹介
作品ごとのディスクリプション(作品説明文)は必須。
ポートフォリオに掲載する作品には、以下のような暗黙の原則がある。

・1ページ(または1見開き)に、1作品を紹介
・作品ごとにディスクリプション※(ここでは作品説明文・付帯情報の意味)を掲載
・作品数は10~20、インパクトのある作品は目に留まりやすい前半ページに

※ディスクリプションに記述する内容
・作品タイトル(Webサイトの場合はURL)
・作品のビジュアル(写真、スクリーンショットなど)
・クライアント名
・制作年月日
・ターゲットユーザー
・この作品の狙いや目的(例:新商品の広告キャンペーン、コンバージョン率の向上など)
・作品のコンセプトやポイント
・クライアントの意向や制作上の制約などの経緯(守秘義務違反にならない範囲で記す)
・制作時間
・使用ソフト、使用言語などの制作環境
・チームで制作した作品の場合は担当領域とポジション

5.仕事のスタイル・対応領域の紹介
自分の得意とする制作スタイル、基本的な仕事の進め方などを、どのような手順で仕事を進めていくのか、どの領域を担当できるのかを記載する。
フロー図などを用いてビジュアライズするとよりわかりやすい。

★面接に進みやすいポートフォリオ

①顔を出す
恥ずかしければイラストでもOK。プライベート感良し、レタッチ等で好感度アップも良し、普段の自分を表現する。

②とにかく強みをアピール
自分の強みは何なのかを順番を決めて展開する。

③経験を徹底的にアピール
他業種でも得た知識・経験・実績は、その企業に役立つのであればどんどんアピールする。
デザイン経験は未経験でも、営業・販売・接客・管理・集計・構築・提案など応募企業に対して、必要だと考えられるのであればしっかりと見せていく。

<POINT>
・数字で見せるのは最も効果的!
・他者からの評価なら理想的!
・自己評価なら自信をもって意欲的に見せればOK!

★ポートフォリオの魅せる側面
・人材会社登録時にはポートフォリオサイトトップURLを提出
・応募する企業毎にポートフォリオの個別ページを作成
・面接で直接会う場合はかみポートフォリオがあると尚良し